韓国と北朝鮮をくらべてみる

黒猫

黒猫クロちゃん

くらべるニャー

韓国と北朝鮮でどのような違いがあるのか、

韓国と北朝鮮の差異をいくつかの項目で比べました。

📝目次

場所、面積、人口、言語

朝鮮・韓半島(朝鮮半島)は、

北緯43度付近から約34度付近まで伸び、

東は日本海(東海)、西は黄海に面しています。

朝鮮民主主義人民共和国と、

大韓民国の2つの国家は分断されています。

朝鮮民主主義人民共和国は、

日本の一般事情では北朝鮮といい、

面積は12万余平方キロメートル

(朝鮮半島全体の55%)(日本の33%に相当)、

人口は約2,515.5万人(2015年,国連経済社会局人口部)、

首都は平壌(ピョンヤン)、

民族は朝鮮民族、言語は朝鮮語です。

大韓民国の面積は約10万平方キロメートル

(朝鮮半島全体の45%、日本の約4分の1)、

人口は約5,178万人(出典:2019年、韓国統計庁)、

首都はソウル、民族は漢民族、言語は韓国語です。

統治体制

 日本による統治(1910~1945)を経て,

第2次大戦後,北緯38度以北をソ連が占領しました。

北緯38度以南は米軍支配下に置かれました。

1948年大韓民国成立し同年、

朝鮮半島北部に北朝鮮

(朝鮮民主主義人民共和国)が成立しました。

1945年9月、

日本の植民地であった朝鮮半島では、

即時独立達成を願って

朝鮮人民共和国の建国が宣言されました。

しかし米英中ソは、

朝鮮民族の期待を無視した

第2次世界大戦の戦後処理を進めていました。

朝鮮は、

独立付与までの20~30年間、

国連信託統治のもとにありました。

そのあいだ4大国が共同で占領し、

新国家のソウルも分割管理しました。

実際には英中は占領に参加せず、

北緯38度線の北にはソ連軍が、

南には米軍が進駐しました。

米国務省は、

ソ連との駆け引きの材料とした

ソ連占領地域をできるだけ北に封じ込め、

できれば中国本土の一部も

アメリカが押さえたいとしました。

しかし、

朝鮮にほとんど戦略的価値を認めず、

占領の準備不足により

南半分だけ確保することで妥協しました。

いっぽうソ連は、

日本やアメリカとのあいだに

緩衝地域を設けることが

安全確保の道だと考えました。

しかし、

朝鮮全土の占領は

アメリカを刺激する恐れがあったため、

北部のみの占領に合意し、

南北の分断が現在でも続いています。

 韓国と北朝鮮の差異をいくつかの項目で比べました。

国民総所得をくらべた
韓国と北朝鮮の比較データ図1

図1では、

2021年の国民総所得と

1人あたりの国民総所得において、

韓国が多く、

国民総所得は北朝鮮の100倍以上であり、

1人あたりの国民総所得は50倍以上で

大きな格差があるといえます。

人口構成をくらべた

2021年の生産(労働者)人口を比べたものが図2です。

韓国と北朝鮮の年齢別人口構成図2

生産年齢では人口の差異はないです。

年少15歳未満、生産16~65歳、老年66歳以上です。

生産別人口構成をくらべた

2021年の生産別人口構成は図3です。

韓国と北朝鮮の生産別人口構成図3

北朝鮮では1次産業が最多であり、

韓国では3次産業が最多です。

総所得の格差は、

1次の農業・林業・漁業より、

3次の小売・サービス業・その他の産業の収益が

所得を上げているといえます。

土地利用をくらべた

図4は2021年の土地利用です。

韓国と北朝鮮の土地利用図4

北朝鮮の農地が約100万ha多いです。

貿易と消費量をくらべた

 図5は2021年の貿易と消費量です。

日本の対北朝鮮貿易は

制裁措置により2010以降0円でしたが、

2019年は輸入が240万円(書籍・新聞・雑誌が100%)でした。

韓国と北朝鮮の貿易と消費量図5
韓国との貿易(輸入)

対韓国貿易では

輸入が2兆8,398億円、

輸出が4兆7,666億円でした。

次の円グラフに対韓貿易輸入と

輸出の内訳をグラフにしました。

対韓貿易輸入円グラフ
韓国との貿易(輸出)
対韓貿易輸出円グラフ

 対韓国貿易輸出入円グラフ

データブックオブ・ザ・ワールド(2022版)大韓民国より

まとめ

韓国の国民総所得は

北朝鮮の100倍以上であり、

1人あたりの国民総所得は

50倍以上で大きな格差がありました。

生産年齢では人口の差異はないが、

韓国の3次産業の収益が所得を上げていました。

土地利用では

北朝鮮の農地が約100万ha多かった。

日本と北朝鮮は

制裁措置の影響で

貿易額は2019年度は240万円でした。

対韓国貿易では

輸入が2兆8,398億円、

輸出が4兆7,666億円でした。

日本は韓国から電気機器、

一般機械、石油製品などを輸入し、

一般機械と電気機器などを

輸入より約2倍の規模で輸出していました。

参考文献

外務省『北朝鮮基礎データ』

外務省『大韓民国基礎データ』

辰己勝 辰己眞知子『図説 世界の地誌(改訂版)』(2020年)古今書院 

松岡完『20世紀の国際政治』〔第三版〕(2014年)同文館出版

二宮書店(編)『データブックオブ・ザ・ワールド』(2022版)二宮書店 

上部へスクロール